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第一志望校と併願校の決定の仕方

【中学受験の第一志望校と併願校の決定方法のポイント】

中学受験を初めて経験する保護者の中には、お子さんが受験する中学校の決め方に悩んでいる方も多いと思います。確かに塾に全てを任せる訳にもいきません。中学受験の第一志望を決めるポイントや偏差値と併願校の関係などを説明します。塾のアドバイスは必要ですが、最終決定は親御さんとお子さんが行うようにしましょう。

1.中学受験の第一志望の決定方法とポイント

中学受験の第一志望の決め方は、大学受験や高校受験と異なります。特に試験日程や公立中学校への進学もあるので、強気に攻められる傾向があります。
ここでは、中学受験の第一志望について説明しています。第一志望の大切さや考え方を理解しましょう。

1-1.中学受験は高校受験や大学受験と違う気持ちで考えよう!

中学受験においても大学受験や高校受験と同様に「偏差値」という数字を用いて志望校を決定する目安に利用します。但し、第一志望に関しては少々異なる考え方が必要です。中学受験は、受験をする本人が最も進学したいと願う学校を偏差値に関係なく第一志望にしましょう。偏差値によって難しいこともありますが、基本的に変更は必要ありません。

1-2.中学受験は第一志望が2校ある!

「中学受験の第一志望は2校ある」というのは、考え方の問題です。一般的に、本当に行きたい第一志望とリアルに考える第一志望になります。

・お子さんの本当に行きたい第一志望校
・偏差値や校風から考えてチャレンジ的な第一志望(リアルな第一志望)

このような感じで考えてもらえればと思います。例えば小学校4年生で偏差値が40以下でも受験近くには60以上になることは珍しいことではありません。
また6年生になってからも偏差値だけで志望校を判断するのは危険です。あくまでも偏差値や合格判定は目安なので、第一志望は簡単に変えないようにしましょう。

1-3.第一志望校は、偏差値よりも学校の特徴で選択しよう!

本当に行きたい第一志望は、お子さんが本当に通いたいと願っている学校を選択しましょう。この時に親御さんは偏差値をあまり考えないようにしてほしいと思います。私立中学校は偏差値だけで判断をするのが難しい学校も多く存在します。偏差値がさほど高くない印象の中学校でも特殊な学習方針を行っていることもあります。
また、部活動などを通じて大きな夢を叶えたいお子さんであれば、偏差値以上に重要な学校の選択方法もあると思います。

2.中学受験の併願校の決め方とポイント

第一志望の決め方がある程度わかったところで併願校も説明していきます。併願校と言っても、あくまでもお子さんが喜んで中学校生活をおくれる事が理想です。単純に偏差値順に並べるのではなく、様々な見方をしてほしいものです。併願校の決め方は、親御さんの考え方で大きく変わるはずなので、慎重に選択をしましょう。

2-1.中学受験の志望校の考え方(第一志望~安全圏内校)

近年の中学受験は、複数校を受験するご家庭が多くなっています。偏差値や模試の結果と校風を考えて第一志望から併願校を決定していきます。

基本的な受験校の考え方
・第一志望 
お子さんが本当に進学したい中学で偏差値はあまり考慮しない。
・第一志望(リアルな第一志望)
チャレンジ受験的なレベルで、合格率は20%~30%程度の中学校。
・第二志望(実力最適校)
お子さんの偏差値の誤差が少ないレベルの中学校で、合格率も50%以上は欲しい。
・併願校(堅実校)
お子さんの偏差値より低めの中学校で、合格率が50%~80%の中学校。
・併願校(安全校)
お子さんの偏差値より低い中学校で、合格率が80%以上の中学校が望ましい。

上記は、偏差値や合否判定を目安にしていますが、校風や教育方針が最も第一志望に近い中学校を選択する必要があります。
また、同じ50%の合格率でも殆ど合格できる中学校とかなり難しいと思われる中学校が存在しますので、注意が必要になります。

2-2.併願校は説明会や教育方針と過去問題から決定することも考えよう!

併願校を選択する場合は、最も重要視することは校風や教育方針になります。校風や教育方針は、学校説明会や行事に参加をして確認する必要があります。
次に偏差値や合格判定と過去問題などを確認して、相性や合格できるレベルかを判断します。多少低めの数値であれば、校風や教育方針を優先して考えましょう。第一志望を中心に日程を組んでいくと、併願校の中には受験が難しくなる中学校もあるはずです。ダブル出願か、他の併願校を決めるのかはお子さんと充分に相談しましょう。

2-3.中学受験の併願校は日頃の生活を確認しよう。

併願校の中でも安全校や位置づけの下位になっている中学校は、親御さんが情報を集めましょう。ネットや塾の情報だけを鵜呑みにするのはあまり得策ではありません。偏差値がある程度の中学校で説明会や学校行事の雰囲気は良くても、普段の登下校中にあまり好ましくない行動をしている生徒がいる学校も否定できません。
一方で、偏差値が低めでも生徒は楽しそうに学校生活をおくっているのが伝わる中学校も数多くあります。ネットや曖昧な情報だけで判断をするのはオススメできません。

3.中学受験の受験校と偏差値の考え方

中学受験の志望校決定に偏差値をあまり重要視するべきではないと説明をしました。それでもお子さんの中学受験を笑顔で終わらせるには、偏差値や合否判定も必要な情報です。ここでは、中学受験と偏差値の考え方を説明します。偏差値や合否判定は便利なデータですが、使い方には充分な注意が必要になります。

3-1.中学受験の三大模試と受験校の目安

首都圏の中学受験には、三大模試と呼ばれる模試が存在します。それぞれの模試には特徴があり、受験校によって使い分けをする必要もあります。

首都圏中学受験・三大模試
■合不合判定テスト
主催:四谷大塚

受験偏差値レンジ:志望校が偏差値60以上

寸評:全国規模の模試で母体数が多いので信頼度は高い模試です。難関校でもある偏差値60以上の学校を受験するお子さんには最適の模試ですが、中堅校以下には不向きの問題。

■全国公開模試
主催:日能研

受験偏差値レンジ:全範囲に対応

寸評:広い範囲に対応している反面、最難関や偏差値が50未満の中学校に対しての問題レベルに判断が難しくなります。総合的に必須と思われる模試のひとつです。

■統一合判
主催:首都圏模試センター

受験偏差値レンジ:全範囲に対応も比較的中堅校以下向きの問題レベル

寸評:多くの中学校(中堅校)レベルに最適の模試になります。一方で、難関校を受験予定のお子さんには問題レベルが易しく感じるはずです。上記の3つの模試が首都圏で多く受験されている模試になります。通塾をされている方は、主催塾の模試を中心に必要に応じて外部受験を考えましょう。

また、最難関中学校を受験予定のお子さんには、「四谷大塚」「日能研」のどちらかと「学校別サピックスオープン」の受験をオススメします。
難関校別の試験なので受験生も絞られますし、元々レベルの高い塾の模試になります。注意点はこれまでの模試からは考えられないような低い偏差値が出ても慌てないようにすることです。
「四谷大塚」や「日能研」の模試もレベルは高めだと思いますが、御三家や難関校に絞った模試は完全に別の模試になります。
開成中学用の模試であれば、受験者の多くは他の模試で偏差値70レベルのお子さんも少なくありません。その中で偏差値が50未満でも決してお子さんが極端に劣っている訳ではありません。
模試の合否判定や偏差値の見方は、それぞれ異なります。詳しくは通っている塾で質問をすると良いと思います。

3-2.中学受験の偏差値は、点ではなく幅で考えよう!

中学受験の偏差値にも合格率が80%と50%の数値が存在します。理想を言えば、全ての受験校の合格率が80%以上であることが望ましいと思います。
現実にはそのようなことはありませんが、言い方を変えると合格率50%でも殆どのお子さんが合格する中学校も存在します。

A君の偏差値 55
B中学校 80%合格率 60 50%合格率 57
C中学校 80%合格率 60 50%合格率 50

A君の偏差値から考えると、80%合格率は同じでも50%合格率の差は歴然です。B中学校を受験するよりもC中学校を受験する方が可能性は高いと考えられます。このような現象は難関校よりも中堅校に起こりやすい現象です。特に併願校として人気の高い中学校は第一志望の受験生が少なくなるので、思ったよりも合格水準が下がってきます。

偏差値から中学校の受験難易度などを判断する場合は、80%合格率だけでなく50%合格率も判断材料にすると多くの情報を得る事ができます。

3-3.偏差値との付き合い方が中学受験のポイントにもなる!

中学受験も大学受験や高校受験と同様に偏差値を参考にした受験校の決定は必要になります。但し、試験当日の偏差値が+5~-5程度は当然のようにおこることです。受験をするのは、小学6年生ですから極度の緊張で結果が残せないお子さんもいれば、全くやる気がなかったのに当日になって急にスイッチが入り結果を出すお子さんもいます。
難関校ほど、誤差は少なくなる傾向があるのは、大学受験や高校受験と同様だと思いますが、偏差値をあまり過度に信用しないことをオススメします。

4.まとめ

中学受験は大学受験や高校受験とは異なる部分が多くなります。高校受験と違い不合格時のリスクや内申点などの要素がないこともひとつの理由です。
大学受験は、学部によって浪人も仕方がないという風潮や学部や学科の増加もあり多くの受験生が選ばなければ入りやすい状況にもなっています。
中学受験の難しさは、受験生であるお子さんと親御さんの意思の疎通がとても重要なことだと感じています。特に全てを塾任せにしている親御さんは要注意です。大学・高校・中学どの受験でも共通して言えることは、親御さんのサポートや家庭環境が合否に大きく影響することは事実です。お子さんと一緒に合格を目指しましょう。

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