2018/06/21
夏休み前に準備すべきこと!-中学受験ー
中学受験用 夏休み前に準備をしておくこと
中学受験対策はどの学年ではじめても共通で言えることがあります。中学受験は、親子で共に挑戦するのが基本です。
中学受験は、大学受験や高校受験にはない独特の対策が必要です。
今回は、中学受験をお考えの保護者と受験生が夏休み前に行う準備を説明します。
1.保護者が知っておきたい中学受験の基本
本題に入る前に中学受験をお考えの保護者の方に知っておいてほしいことがあります。
保護者のサポートの仕方でお子さんの受験の合否も左右されます。
ここでは、数ある中学受験の基本の中から、知っておいてほしい必須とも言える2点だけを説明させていただきます。
1-1.中学受験をするのは、受験生本人だけではない
中学受験を実際に行うのは、受験生本人です。つまりお子さんであることは間違いありません。
但し、大学受験などと比べると受験生本人はまだ小学6年生です。
全てを塾任せという考え方もありますが、やはり保護者のサポートは必要不可欠になります。
1-2.絶対に変えてはいけない第一志望校
大学受験などの場合は、受験生自身が将来や自分の実力から第一志望を変更することがあります。
中学受験の場合は、決して親の意思で第一志望を変更してはいけません。
中学受験をするのは、受験生と言っても小学6年生ですからモチベーションの維持がとても大変です。親の思うような維持や上昇は望めません。
1-3.習い事の継続と中断
受験生の中には習い事をしているお子さんも多くいます。中には継続して両立するケースもありますが、必ずしも最良の考え方ではありません。
区切りという意味で6年生からは受験に集中をするパターンが一般的のようです。習い事の内容によっては、多少時期に違いがあると思います。
どちらにしても、お子さんとよく話し合ったうえで決めるのが基本です。秋以降は受験に集中することになるので、お子さんが納得するのが最も重要なポイントになります。
2.中学受験で夏休み前に準備をすること
中学受験は長い期間続くので、「夏休み前」「夏休み」「夏休み後」「冬休み」「直前」のように計画を考えることが必要になります。
時期によって学習方法やサポートをする保護者の行なうことも異なります。ここでは、夏休みまでに「受験生」と「保護者」が行なう準備を説明させていただきます。
2-1.受験生と保護者が一緒に行なう夏休み前の準備
受験生本人が行なう夏休み前の準備を簡単に説明していきます。
できるだけ本人が考える必要がありますが、親御さんのサポートの必要になります。
受験生と言っても6年生のお子さんも5年生のお子さんもいます。
ここでは、6年生という前提で説明をしていますが、5年生にも参考になるはずです。
2-1-1.学習習慣と基本学力を身につける
受験生が、夏休みまで身につけておきたいことは、学習習慣と基本学力です。現時点で志望校の偏差値に達しているかどうかは問題ありません。
学習習慣がまだ不安定な受験生の場合は、無理のない毎日のスケジュールを保護者と一緒につくってみましょう。
1日の学習時間は徐々に増やすのがオススメです。
基本学力を身につけるのは、受験では絶対に必要なことです。
確かに現在の中学受験は、小学校で学ぶ範囲だけでの対応では、厳しいと思います。
だからといって、いきなり難しい問題を解くのは賛成できません。あくまでも、基本レベルから身につけるのが大切な学習方法になります。
難関中学校を第一志望にいている受験生だと焦ると思います。ただ、土台がしっかりしていない状態では、目標には届きません。
焦る気持ちはわかりますが、中学受験は満点を狙う必要はありません。急ぐよりも土台をしっかりとかためる時期だと理解をする必要があります。
2-1-2.全科目をバランス良く学習する
受験生の中には、好きな科目ばかりに集中してしまうお子さんもいるようです。特に国語や算数は、親がしっかりサポートする必要があります。
特に国語力が低い状態で受験を迎えると、他の科目にも悪い影響がでてしまうこともあります。
なぜなら、難関校の算数や理科などの考察問題では、国語の読解力が必要になるからです。
今の時期は、どの科目も同じように取り組む必要があります。学習を進める中で、好き嫌いだけでなく得意不得意も解かってくるようになります。
好き嫌いや得意不得意が見えてくると、学習計画も変わってきます。
夏休みの計画を有意義にするためにも夏休み前は、全科目バランス良く行うのがオススメです。
2-2.保護者が行なう夏休み前の準備
保護者が夏休み前に行なうことを説明していきます。
保護者が夏休み前に行う準備は主に受験校の選択や説明会への出席といった情報収集になります。
志望校の選び方や説明会の利用方法を説明します。
夏休みに入る前に準備をしておくと夏休み以降の計画がスムーズになります。
2-2-1.志望校選びと情報収集
基本的に夏休み前の第一志望校は、お子さんの意思が重要になります。間違っても偏差値が高いからという理由だけで選択するのは避けて下さい。
本来であれば、学校行事や説明会に参加をするのが理想です。可能な限り第一志望校はお子さんの意思を尊重してあげてほしいと思います。
中学受験には「リアルな第一志望」という言葉があります。お子さんが第一志望とする学校の多くは、偏差値や競争率が高いことも考えられます。
全ての希望者が、入学できる訳ではありません。むしろ多くの受験生は、併願校に通う事になる現実も理解する必要があります。
例え併願校に通学するようになっても、お子さんが楽しく学校に通えるような併願校を選択する必要があります。
その為には、偏差値順で決めるではなく、できるだけ第一志望校と似た校風の学校を併願校に選ぶ必要があります。
夏休み前は、多くの中学校で説明会やイベントが開催されています。
この時期にできるだけ多くの併願校候補の学校の情報を調べるのが保護者の重要な役割になります。
2-2-2.受験予定校の説明会の使い方
中学受験の学校説明会は、受験対策の鍵をにぎる重要なイベントです。特に配布される資料や過去問題などは、受験の傾向と対策に必要不可欠になります。
併願校だからというのではなく、併願校も第一志望校と同様に学校説明会を上手く利用してほしいと思います。特に問題の傾向が変わる時は説明会の中にヒントがあります。
3.親子で行う受験校の選択方法
最後に夏休みまでに親子で行う志望校の選択方法について簡単に説明します。
学校の選択方法は実際に受験しない可能性のある学校も含めておきましょう。
第一志望校を基本に併願校となる学校を偏差値順に表にしておきます。
併願校の最初の選び方は、校風や教育方針ですが、偏差値順に並べる必要があります。
今の時点での本人の偏差値はあまり参考になりませんが、夏休み以降にまた書き換えることも可能なので、できるだけ多くの中学校を書き込んでおくのが理想です。
第一志望校は変えない事を前提として、自分の偏差値を基準値とします。基準値を中心に表を作成することになります。
模試の偏差値が50のお子さんだと次のようにするのが理想です。できるだけ、Aゾーンに第一志望校が来るのが望ましいと考えられます。
・Aゾーン +6以上 偏差値 56以上
・Bゾーン +2~5 偏差値 52~55
・Cゾーン +-1 偏差値 49~51
・Dゾーン -2~5 偏差値 45~48
・Eゾーン -6以下 偏差値44以下
この数値は模試のたびに上下しますし、あくまでも目安です。
夏休み前にCゾーンのお子さんがAゾーンの学校に合格するのはごく普通のことになります。
この時にひとつだけ注意をしておきたいことがあります。偏差値は行なう模試によってバラツキがあるということです。
志望校に応じてどの模試を選ぶかという考え方もありますが、今はお子さんの受けた模試の偏差値を参考にしておきましょう。
まとめ
夏休みまでに準備をすることは、保護者と受験生、共にたくさんあります。
スタートラインで計画をしておけば、夏休みの学習も効率よくなります。
中学受験は、親子で協力をすることが必要です。
学習面の多くは塾に任せても良いですが、家庭での生活は保護者のサポートが重要なポイントです。
また、お子さんによって個性があります。学習意欲や学習効果も異なるので、あまりネットや書籍ばかりを参考にしてはいけません。
個々の性格にあった計画を考えていくのが理想です。また、夏休み前の模試の成績で一喜一憂をするのを控えるようにしましょう。