2018/10/03
自分に合った進路とは?-高校受験進路紹介ー
私立高校と公立高校の大学受験時の違い
高校受験をする受験生は当面の目標は志望校合格だと思います。志望校を選ぶ理由は様々ですが、合格を目指す気持ちは同じはずです。大学進学を視野に入れた条件別の比較であれば、説明がしやすくなります。自分に適した進路はどのような進路かを考えてみましょう。
1.国立最難関大学を目指すなら!
国立最難関大学というと、東京大学・京都大学を筆頭に一橋大学や大阪大学が該当すると思います。もちろん国公立大学医学部も最難関と呼べる水準になります。ここでは、国立最難関大学を目指すなら私立高校と公立高校の有利不利やそれぞれの考え方を説明します。公立高校からでも入学は不可能ではありません。
1-1.私立難関進学高校が圧倒的に有利
毎年東大合格者の高校別人数を発表していますが、やはり私立難関進学校が有利な状況です。もちろん公立高校からの最難関大学合格者数も決して少ないとはいえません。可能性という意味では否定はしませんが、やはり差は歴然といえます。授業の体制も大きく異なりますが、まわりの環境も重要になります。
1-2.公立難関校からの最難関大学合格を目指す!
公立高校から最難関大学に合格をするには、基本的に難関校に入学するのが理想です。やはり同じ公立高校でも授業内容やまわりの生徒の目指す大学も異なります。公立難関校といってもやはり私立進学校や難関校と呼ばれる高校と比べると大学受験には不利な状況にあります。特に授業内容の差に関しては、仕方がない部分もあります。
私立高校と公立高校だと費用に大きな違いがあります。その費用を予備校に利用できるのであれば、公立高校からの最難関大学合格も充分可能になると思います。もちろん、予備校や塾を利用せずに公立高校から難関国公立大学に合格をしている人も多くいます。ここでの説明はあくまでも一般的な考え方になるのでご理解下さい。
1-3.最難関大学を目指す!同じ偏差値ならどちらが有利?
大学受験も高校受験同様に偏差値が学力を比べるアイテムのひとつとして利用されます。同じ偏差値から最難関国公立大学を目指すにはどちらが有利なのかを考えてみましょう。
A.私立進学校 偏差値65
B.私立附属校 偏差値65
C.公立難関校 偏差値65
この条件で、予備校や塾を利用しなかった場合は、個人差はありますがA→C→Bの順番で最難関国公立への合格可能性を順位づけできます。
Aの私立進学校は、説明するまでもなく大学受験を最優先に考えている私立高校です。当然進学実績は重要なことなので、その気合いは本物です。
Cの公立難関校は、学校そのものよりも個人の努力によるものが大きく影響します。他の生徒も難関大学を目指す受験生が多くなるので、必然的に全体的なレベルが向上します。
Bの私立附属校が最も判断が難しくなります。ある程度のレベルの大学が併設されている附属校は多くの生徒はそのまま内部進学します。
大学附属高校のメリットは、大学受験を行わずに併設大学への進学が容易なことです。特に早慶GMARCHクラスの生徒はそのまま併設大学へ進学する傾向があります。
附属校の中には、他大学の受験を基本にして併設大学への推薦枠を確保できるので、中には受験を断念する受験生も少なくありません。
他大学受験者も推薦で早々に大学を決定する受験生も少なくありません。高校によっては、公立高校以上に受験組と内定組の温度差が激しくなります。
2.早慶GMARCHレベルの大学を目指すなら!
私立の早慶GMARCHといった中堅高校からの入学者も多い大学を目指すならどのような進路が理想でしょうか?様々なケースを考えてみましょう。
2-1.私立進学校か附属校からが基本
早慶GMARCHの中でも、基本的に内部進学者が圧倒的に多いのが、早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学になります。もちろん他大学も多くの生徒が併設大学へ進学します。中央大学や立教大学、法政大学は、少ないと言っても80%程度の生徒は併設大学に進学しますし、他の生徒も早慶レベルの大学や国公立大学へ進学する生徒が多くなっています。
早慶GMARCHの特定大学への進学を考えている受験生はできれば、基本的に私立附属校が理想だと思います。特に早稲田・慶應・明治系列はかなり有利になります。
2-2.公立高校なら予備校の併用が基本か?
公立高校から早慶GMARCHを目指すなら基本的に予備校の併用が理想だと思います。もちろん、全ての受験生に予備校が必要だとは思いませんが、有利になるはずです。公立高校の授業は大学受験に特化した内容ではありません。私立高校との授業内容の差を埋めるには予備校の利用が最も理想だと考えられます。
2-3.一般レベルの私立と公立から早慶GMARCHを目指す!
一般レベルの私立高校や公立高校から早慶GMARCHを目指す場合はどのようにすればよいでしょうか?独学での受験も不可能だとは思いません。但し私立高校・公立高校共に一般レベルの高校ともなるとわずかな人数の合格実績になります。やはり予備校を利用して志望大学への対策を考えるのが理想です。
3.大学進学を視野に入れた高校選びの豆知識
大学進学を視野にいれた私立高校と公立高校の違いを説明しましたが、最後に大学進学に関する豆知識を掲載しておきます。
3-1.大学で推薦入試を目指すなら!
大学を推薦入試で進学したいのであれば、私立高校が有利になります。上位進学校には多くの難関大学が指定校推薦枠として用意されています。またスポーツや音楽などの部活動での活躍からの推薦を考えている人も私立高校が有利になります。推薦で大学を目指すなら私立高校への進学も視野にいれたいものです。
3-2.私立進学校VS公立難関校+予備校
私立進学校が高い大学進学実績を残していることは既に実証されています。公立高校からの大学受験には難易度や個々の差はありますが、予備校の力も必要だと思います。もちろん公立高校から大学進学を独学で決めたという人は多数存在します。従って、必ずしも予備校の力が必要だとは思いませんが、やはり有利になることは変りません。
3-3.大学受験の偏差値も見方に注意
大学受験の偏差値も参考になるようで全く参考にならないケースもあります。具体例で説明をしていきます。私立獣医学部が最も偏差値で低めに評価される傾向があります。別学部で同等レベルの偏差値の大学と比較すると受験者のレンジが異なることに気が付きます。
私立獣医学部は首都圏には3校しかありません。共に偏差値でみると60~65程度だと言われています。
同じ偏差値60でも他学部の場合は受験者数の偏差値の幅が広くなる傾向があります。特に有名な人気のある大学だと偏差値40台の受験生も含まれます。獣医学部だけでなく、特殊な学部や学科は偏差値以上の激戦になることもあります。自分の受ける大学や学部のことは他大学を含めて早めに調べておきましょう。
4.まとめ
今回は大学受験を視野に入れた私立高校と公立高校の違いを説明しました。私立高校と公立高校の一番の違いは学費です。
近年は、国や市町村からの助成金も多くなりました。特に2020年以降には、更に助成金が充実すると言われています。
私立は学費が高いと簡単にあきらめる前に、助成金や奨学金のことを調べてみましょう。中には私立高校独自の奨学金制度を用いている高校も少なくありません。大学受験を視野にいれた場合、費用は将来の目標などを含めて慎重に高校を選択するようにしましょう。