2018/09/13
進学校・附属校・準附属校の特徴
【私立中学校はどこを選ぶ!進学校と附属校の特徴や違い!】
中学受験で志望校を選ぶ時に偏差値や校風を基準に選ぶご家庭もあります。また、大学受験のことを考えて進学先を検討する場合少なくありません。今回は、私立中学校の中でも「進学校」「附属校」「準附属校」の説明をします。第一志望校や併願校を含め、進学先を選ぶ時の参考になればと思います。
1.私立中学校の進学校と附属校の特徴
中学受験で進学先を選択する時に大学のことを視野に入れて考える必要があります。私立中学校は、「進学校」と「附属校」の2通りの分類に分けられます。ここでは、進学校と附属校の特徴を説明していきます。まずは、それぞれの進学先の大まかな特徴を理解しましょう。
1-1.大学受験は必須!進学校の特徴とは?
進学校の特徴は、併設大学がないので大学受験をする必要があります。進学校と呼ばれる中学校の多くは、難関大学の合格率が高いことでも知られています。首都圏男子私立中学校の進学校の代表的な存在と言えば、「開成」があげられます。開成高校からの東大合格者数は例年多数となっています。
1-2.基本は併設大学への進学!附属校の特徴とは?
受験は中学受験だけで、一定基準の成績を残せば併設大学に進学ができるのが附属校の特徴です。大学附属校は基本的に併設大学への進学を望む生徒が多くなります。首都圏だと早慶をはじめ明治などは、多くの生徒が併設大学へ進学を希望します。一方で、他の難関私立大学への進学者は多くはありません。
1-3.附属校ながら他大学への進学者も多い準附属校の特徴
附属校の中でも併設大学への進学よりも他大学への進学者が多いのが準附属校です。中堅校と呼ばれる附属校には、準附属と呼ばれる中学が多くなっています。成績により併設大学への進学も可能ですが、基本的に他大学への進学を希望する生徒が多くなります。準附属校から早慶GMARCHを目指すという生徒も少なくありません。
2.中学受験の志望校選択のポイント!進学校・附属校のメリットと注意点
進学校や附属校の特徴が何となく理解できたと思います。どちらも様々な特徴がありますので、慎重に選択をする必要があります。ここでは、進学校と附属校、準附属校のメリットと注意点を説明します。特徴や良い部分を考えてお子さんの進学先を検討していきましょう。
2-1.私立中学「進学校」のメリットと注意点
進学校の最大のメリットは、国公立をはじめ、難関大学への合格実績が高いということです。基本的に難関大学を視野に入れた教育方針なので、向上心のあるお子さん向きです。難関大学受験を視野に入れているということは、生徒によっては学習に追われる日々になることも考えられます。中学進学後も受験が続くような感じになるかもしれません。
国公立や難関私立大学への受験を基本とする方針ですが、絶対ではありません。特に早慶GMARCH系大学への進学を希望するご家庭であれば、附属校を選択する方が確実です。
2-2.私立中学「附属校」のメリットと注意点
進学をした生徒の多くが、併設大学に進学をする学校を「附属校」と分類します。中学・高校生活をある程度の成績を残していれば、併設大学への進学がほぼ確実です。早慶GMARCH系の中でも「早稲田大学」・「慶應大学」はブランド校ともいわれるほど有名な附属校のトップレベルです。
基本的な方針が併設大学への進学になるので、難関国立大学や同レベル私大への受験をあまり視野に入れていません。そのため高校も大学受験という緊張感は少なくなります。
2-3.私立中学「準附属校」のメリットと注意点
準附属校は、併設大学はあるものの多くの生徒が他大学への進学を希望する中学校です。中堅校と呼ばれる附属校の多くがこの準附属校になります。早慶GMARCHや国公立大学の進学者も少なくありません。併設高校にもよりますが、併設大学への進学保障を得た状態で他大学を挑戦できるメリットがあります。
一方で、併設大学への進学が容易にできることから、他大学への受験をあきらめてしまうケースもあります。まわりに流されやすいお子さんは注意が必要です。
3.私立中学校受験のなかなか聞けないちょっとした疑問!
今回のテーマでもある「進学校」「附属校」の話題から少しそれますが、なかなか聞けない中学受験の疑問を紹介します。
今さら人に聞くのは恥ずかしいけど、知っておきたいことはあると思います。同様の疑問を抱えている人は参考にして下さい。
3-1.「付属校」と「附属校」って何が違うの?
ネットや新聞など様々な情報をみると「付属」と「附属」の文字が使われていることに気が付くと思います。「付属中学校」「附属中学校」どちらが正しいのでしょうか?最初に説明をしますが、各学校が、「附属」「付属」のどちらかを使用している場合は、書類などはそのまま利用してください。ここでの紹介はあくまでも国語的な感覚です。
国の決め事では、「附属」が正しいとされています。一方で、辞書などをみると同じ項目として扱われていると思います。「付」「附」の違いを考えると何となくみえてきます。「付」は、本来の意味として、「あたえる」「わたす」という感じだと思います。
「附」は、「つく」「つける」などの意味があります。「大学ふぞく」は、後者の意味になるので、「大学附属」が本来の使い方だと考えられます。
3-2.私立中学校のスクールバスの費用や本数は?
私立中学校は、自宅から電車やバスを利用して通学をする生徒が多くなります。身体への負担を考えると時間が長すぎるのもマイナス評価です。駅からスクールバスを利用する私立中学校も数多くあります。このスクールバスが意外に通学の落とし穴になることもあるので注意が必要です。
スクールバスの費用を始めから掲載している学校もあれば、全く掲載していない学校もあります。費用も無料の学校もありますが、定期券を購入する学校もあります。
バスの定期代は電車よりも高くなることもあるので、思わぬ負担になります。費用面に不安のあるご家庭は、事前にスクールバスの費用面のことを確認しましょう。スクールバスのもうひとつの落とし穴に本数があります。学校によっては、本数が少ないので、混雑や待ち時間が長くなることも考えられます。
3-3.偏差値45の私立中学校と公立中学校のどちらが学力は上なの?
私立中学校と公立中学校の比較をするのはあまり好ましくありません。但し、未だに偏差値を理解していない親御さんもいるので簡単に説明します。
私立中学校の偏差値45と言っても、全国の小学6年生の平均よりも下という見方ではありません。あくまでも該当の模試から算出された偏差値が45になります。従って、中学受験を検討しているお子さんだけで比べた偏差値です。全国平均と比べれば、私立中学校が上位レベルになると思います。
4.まとめ
今回は「附属校」と「進学校」の特徴や違いを説明しました。中学受験は、大学受験まで視野にいれた選択が必要です。お子さんの性格や将来的な夢などによっても進学先を考える必要があります。国公立大学への進学を希望するのであれば、進学校が理想です。
一方、早慶GMARCH系の大学への進学を希望するのであれば、附属校も良いと思います。単純に偏差値の違いよりも将来性を考えた進学先を選ぶのが重要なポイントになります。